2022年6月6日月曜日

武道と農業 田植えに有効なナイハンチ

 田植えをした。中年になって人生初めての田植えである。ワクワクする。


いざ田んぼに入る。田植え用の長靴なるモノが売られているようなのだが、裸足で入る。無農薬有機農法を何十年も続けてきた田んぼである。安全だろう、なんならカラダに有用な菌と私の細胞たちが交流するのに絶好の機会である。

泥が気持ちいい。

足だけでなく全身浸かりたい衝動を何度も抑えて苗を植えていく。横一列に参加者が並び、後ろ向きに移動していく。自分の足があった場所に穴があく。それを埋めるのに、手ではなく足でやってみた。猫足立ちだ。いいぞ。


そして、手に持った苗がなくなるとトレーの所まで取りに行くのだが、これまた足が泥に埋まりひと苦労する。横一列を作るために田んぼの両端に紐を持った人が作業を見守って(見張って?)待っているのだ。

ううむと思いナイハンチで移動してみる。いいぞ。抜き足も差し足もスムーズだ。ズボッ、ペチャッではなく、わりとサクサク移動できる。疲れるけど。

持病の腰痛が作業中に出ないか不安だったのだが、基本ナイハンチ立ちで苗を植え、泥をならして穴を埋めるのは猫足立ちで行い、移動はナイハンチで横移動と、空手の立ち方が非常に役に立った。腰痛のよの字も出ない!


農作業と武道の体遣いは同じものがあるとよく聞く。おそらくクワで土を耕したりするときも、身体に負担をかけないで有効な道具遣いが長時間可能なのだろう。

悲しいかな私はそれをしたことがない。

農作業と武道のどちらもが、現代ではわざわざお金を払って、時間と気持ちのゆとりがなければ体験することができなくなっている。明治維新以降徐々に、太平洋戦争後は急激に?

着物や履物しかり、トイレや清掃しかり。日常の中でしぜんと丹田を鍛える機会が減らされている。この日は参加者数十名で一反七畝(いったんななせ)を植えた。平米や坪でない、昔ながらの面積の単位がわからないことも実感した。まずいぞ、日本。取り戻せ、日本。

テーマを戻そう。

手植えの田植えには空手のナイハンチが有効だ!

そして猛烈に腹が減るのだ!

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